結果の出る目標の設定法 [勉強のテクニック]
例えば、試験で70点を目指すと70点を取れないのに、90点を目指すと70点はあっさり越えてしまう、ということがよくあります。
これは、私自身が数えきれないくらい経験していることであり、他のいろいろな人も同様なことを述べています。
この現象はおそらく心理的限界によるものではないかと思っています。
何か努力を要する事をおこなうときに、本当の力の限界よりもだいぶ低いレベルに心理的な限界を作ってしまうのです。
70点を目指すと、例えば60点くらいに心理的限界を作ってしまい、70点は取れないということになるわけです。メンタルコントロールが上手な人は、70点を目指して70点を取ってしまうのかもしれませんが、そんな芸当なんかできないという人が大半でしょう。
そこで、一般的には、心理的限界が本当の目標を超えるように仮の目標を設定するのがよいのです。仮の目標といっても、「どうせ仮だ」と思うと効果はないので、本当の目標のつもりで努力することが重要です。
時間を計って問題を解いているか [勉強のテクニック]
問題を解く場合には、時間を意識しながら解くことが重要です。これは、受験勉強の各段階で言えることです。
受験勉強初期は、まだ知識が不足しています。問題解法のパターンを覚える段階なので、問題を解くのに時間をかけても無駄が多いです。短めの時間を設定し、わからなければサッサと解答を見て学ぶのがよいです。
基礎知識が身についた段階以降では、応用問題を解くことが多くなります。この段階でも、やはりやや短めの制限時間を設けて解くことが大事です。
これは、本番に備えての練習です。本番では慣れない環境のなかでプレッシャーを感じながら解答する事になります。自宅での勉強より厳しい状況です。だから、時間の面で厳しい制限を課して解答の練習をすることが有効なのです。
合格を確実にする対策と起死回生の勉強法 [勉強のテクニック]
試験日が近づいたのに、合格ラインに到達しない場合はどうしたらよいのか?
一口に「合格ラインに到達しない」と言っても、その程度によって対処法が異なります。
合格ラインの少し下に位置している場合や、合格ラインの前後で不安定な場合は、
● 基本問題~簡単な応用問題で失点しないようにする
ことで、合格できる可能性が高くなります。特に資格試験の場合には、このレベルの問題を落とさなければ、それだけで合格ラインを超えられることも少なくないのです。
そして、特にバカらしいのがケアレスミスの類ですね。これは100%無くしましょう、と言いたいところですが、「絶対」は難しいので90%無くしましょう。
新しく知識を増やすよりも、まずは今持っている知識を固めて、ケアレスミスも減らす対策を行うことが得策です。
一方、今のペースでは合格ラインに到達できそうにない場合は、起死回生の解決策を考えなければなりません。
基本的には枝葉の部分をそぎ落とした、幹の部分だけを勉強するイメージが必要です。そのためには、何らかの短期集中用教材に頼らざるを得ません。
一例をあげると、行政書士試験に対して、「行政書士試験短期合格術」という教材がこれに当ります。約90日で合格圏内に導くように作られた教材です。
今年度(平成24年度)の行政書士試験は11月11日(日)なので、今なら間に合う可能性が十分にあるわけです。
このような短期集中用教材がある試験では、ぜひ有効活用したいものです。
復習のスケジュールを組んでくれるソフト [勉強のテクニック]
復習はタイミングが重要だと、このサイトでも書きましたが、何と、最適な復習のタイミングを考慮し、勉強のスケジュールを組んでくれるソフト(システム?)があるのだそうです。
私自身は使った事は無いし、見たこともありません。
ですから、詳しい事はわかりません。
が、唯一わかっていることは、「エビングハウスの忘却曲線」をもとに最適な復習タイミングを決めている事です。
もしかしたら、復習のタイミングの情報をもとにして、新しい知識を覚えるタイミングについてアドバイスを行えるかもしれませんね。推測の域をでませんが・・・。
ちなみに、そのソフトの名前はタイムセレクタ(Time Selector)と言います。興味のある人は調べてみてください。
身の丈サイズの記憶量 [勉強のテクニック]
勉強のイメージを次のように想像してみて下さい。
周りにある“知識の池”から知識を何回も組み上げて頭の中に入れる。実際、勉強はこのような作業を行います。
このとき問題になるのが、一度に組み上げる量です。
一度に組み上げる量が多ければ効率はよいですが、肝心の頭の方が一度に受け付けられなければ、“こぼれて”しまいます。つまり、意味がないのです。
だから、自分の身の丈サイズの量を考えながら記憶していくことが重要です。ある人は参考書5ページ程度の量がベストでも、他の人は2ページがベストかもしれません。
一度に覚えられなければ、少量ずつ何回にも分けて覚えればよいのです。自分に合った分量を覚えた方が、結局は効率が高くなります。
問題解法のパターンの習得法 [勉強のテクニック]
どんな試験にも典型的なパターンに当てはまる問題があります。そんな問題は解法のパターンを知っていれば正解できますね。
問題解法のパターンを身につけるには、問題集(あるいは参考書)の選択が重要です。ここをミスすると、なかなか問題解法のパターンをマスターできません。
どんな問題集(参考書)がよいのか?
それは、
● 1つのパターンに対して1つの例題と十分な数の類題があり、
● 例題の解法の説明が丁寧で、
● 例題で示された解法を用いると類題もだいたい解ける
という問題集(参考書)です。つまり、
★ そのパターンについて理解できる
★ 理解した解き方を自分で十分に経験できる
ということが大事なのです。
ちなみに、高校の数学で言えば、「チャート式」などがこれに該当すると思います。
私の記憶法の原点 [勉強のテクニック]
私の記憶法の原点は中学1年の時の「英単語の小テスト」にあります。英語の塾で毎回単語のテストがありました。なぜか、そのテストで間違えたくなかったんですね。
たぶん、最初に満点を取ってしまい、英単語のできるヤツと思われるようになって、その評価を落としたくなかったんでしょう。毎回、出題予定の単語を一生懸命に覚えたのです。どうやって、覚えたのか?
自分で、予想される小テストを作って、それに解答したのです。できなかったところがあれば、できるようになるまで何回でも小テストを繰り返しました。2~3回繰り返せば、たいていは終わりでしたが。
何ということありません。全てを記憶できるまでチェックを繰り返しただけなのです。後は、覚える量を増やし、チェックする回数を増やして、いろいろな試験を乗り切りました。最終的には東大、東大大学院も受かりましたが、基本は中学1年の時の「1回10語の英単語テスト」にあります。
タイミングのよい復習 [勉強のテクニック]
復習はタイミングが命です。タイミングよく復習を繰り返す事で、1年後にも覚えているくらいしっかり記憶することができます。目安として、最低5回は復習するものと思っておいた方がよいでしょう。
それでは、「よいタイミング」とはどんなタイミングなのでしょうか?
これは、忘れかけた頃に復習するのが効果的です。時間間隔では一概に言えません。それは、次のような条件によって大きく異なるからです。
■ 覚える内容(難しさや興味の度合い)
■ 1度に覚える量
■ 今までに何回復習したか
復習を繰り返す事で忘れ難くなります。だから、例えば、2回目の復習より3回目の復習は時間を空けて行ってもかまいません。(というより、その方が効率的です。)
復習のタイミングの1例を以下に示しますので、参考にしてください。
第1回目: 初めて覚えてから1時間後
第2回目: 前回の復習の1日後
第3回目: 前回の復習の1週間後
第4回目: 前回の復習の1ヵ月後
第5回目: 前回の復習の3ヵ月後
勉強の優先順位と短期合格 [勉強のテクニック]
試験勉強では必ず目標があるはずです。△△試験に合格するとか、▽▽試験で□□点以上取る、など。
このような目標を通常より短期間で実現するためには、勉強することに優先順位を設定し、メリハリをつけて勉強する事が重要です。
もっとハッキリ書くと、優先順位の低い事項は切り捨て、浮いた時間を優先順位の高い事項の習熟度を上げるために使うのです。
その際に、優先順位のどこまでに絞るかは試験の出題傾向や配点を考慮して慎重に決めます。この範囲さえマスターすれば、本番で少ししくじっても合格点はクリアできる、という境界線を引かなければなりません。
多くの試験は60%前後の得点で合格できます。優先順の高い方から並べて、初めて余裕をもって60%の得点を超えられそうな範囲にするイメージです。
優先順位をつけたり、勉強範囲をしぼったり、なかなか難しそうに思うかもしれませんが、これが比較的うまくいった受験生が短期合格できるのです。
2種類の勉強 [勉強のテクニック]
勉強には、知識を増やす勉強と、習熟度を高める勉強の2種類があります。どちらも重要ですが、目的に応じてそれらのバランスをよく考えなければなりません。
例えば、学校英語は知識を増やす勉強にウェイトが置かれています。しかし、「ネイティブ・イングリッシュ」などで指摘されているように、日本人が日常英会話を話せるようにならない原因が、まさに知識偏重にあるのです。難しい知識を増やす勉強を止めて、習熟度を高める勉強を行え、というわけです。
また、大学入試や難関資格試験でも、習熟度を高める勉強が不可欠であり、合否の鍵になります。
知識と習熟度は相補的な部分があり、習熟度を高めるためにはある程度の知識が必要になり、また、ある程度の習熟度に達していないと理解できない知識もあります。
例えば、数学で極限値を求める計算ができるようになっていないと、微分の公式を学んでも理解できないですよね。
一般的に、知識を増やす勉強よりも、習熟度を高める勉強の方が時間がかかります。その点を考慮して勉強のスケジュールを決めることが大事です。